言わなきゃよかった話

転職をして3年半が経ちます。仕事内容も同じなので転職後に困ったということはありません。職務範囲が違っているので(多くの企業でそうだと思います)、最初は多少とまどったのですが、それも今では慣れてしまいました(3年半も経てば当然ですね)。
 
私が転職した理由は、給料の面はもちろんですが、待遇の面も小さくはありませんでした。
私が当時勤めていたのは、親会社のある部署。かれこれ10年くらいいました。そして資格取得を機に転職をしました。
 
そしていよいよ転職を告げることとなったのです。
 
まずは直属の上司に連絡。「退職したいので、まずは連絡までに」という趣旨のことを話すと、「ちょっと、急に言われても」。いや、まだ3か月前だから。それに転職するから退社することは極秘裏に動くでしょ、ふつう。と心の中で突っ込みながら、「その予定でいてほしいので。それに、部長には上司さんから伝えるのでは?」と説明して納得してもらうことに。
 
そして、一週間後に部長との面談(というか、辞めます宣言)。
 
もう退職することが決まっているので引き止められることはないと思いつつ、まずは部長の一言。「どうした、嫌になったか」。これってどういうつもりなんだろうか。そして辞める理由を「給料か?」と聞かれてそこまではよかったのだが、「待遇が(具体的に考えてたことで、私がしていた仕事を自分の会社ではするつもりではなかった)」と切り出すと、「そんなことはない!」と急に大声で否定しだした。
 
私は「だめだこりゃ」と思った。辞めていくのだし、自分を正当化しようとも思わない。親分堅気らしいと思っていたのだがそうでもないなと思いつつ。早く時間になることばかりを考えるようになった。話は、辞めるまでの手続きをどうするかということだけをちゃんとしてその場を去った。
 
会社を辞めるのは不満があってのこと。どうしようもないこともあれば、改善を期待できるものもあるかもしれない。自分の思いを主張したところで辞めることには変わらないのだから、言っても仕方がないことをわざわざ言い、後味の悪い思いをしなければよかったと後悔している。