不思議な生き物がいるものだ。いったいどういう進化をしてきたのか。どういう選択をしたのか。とても興味がある。
堤防の内側(海の反対側)である塊をみつけた。はじめは蛾の卵か思ったのだが、近づいてよく見ると、巻貝なのだ。大きさが1cmにも満たない。それが身を寄せ合って塊になっている。
アラレタマキビガイというらしい。
ところで、堤防の反対なので、当然だが水がない。水に浸からないし波をかぶることがない。ほとんど干上がっている状態だ。厳密には堤防に当たった波の水しぶきがかろうじてかかる程度なのだ。
じつはこのアラレタマキビガイは、この程度でいいらしい。波の飛沫程度の水で生きているのだそうだ。逆に水が嫌いだとか。
なぜ貝なのに。そこが不思議だ。常識では貝は水に強いというより、体が浸かるくらいの水がないと生きていけないと思う。
飛沫程度の水(潮)なので当然栄養分もほとんどない。体は当然小さい。こいつらも進化の途中でこういう生き方を選んだのだろうが、どうしてこの生き方を選んだのだろうか。こうすることで競争に強く、遺伝子を残すことができるということなのだろう。
生物が生きる環境と進化の過程を考えると本当に面白い。