流星の絆を読んで

初版が2011年4月だから、ほぼ6年前の作品だ。
この本読み終わった感想は、最期に主人公たちが救われたような気がした。
 
主人公は3人の兄弟で、うち末っ子のシーとは異母兄妹である。彼らは幼いころに両親を殺され、施設で育った。両親が殺されたとき、流れ星を見るために家を抜け出していたことで難を逃れたわけだ。
 
成長した彼らは、シーが詐欺にあったことをきっかけにして詐欺を職業にすることとなる。そして、ある「仕事」で両親の仇と思われる男を目撃することとなる。それは、ターゲットの父親であった。シーたちは両親の仇をとるために、殺人の証拠を集めるのだが思うようにいかず、証拠をでっちあげて警察の目をその男に向けようとする。また、「仕事」のターゲットを好きになりったシーはミスをし、ターゲットから真実を白状するよう迫られる。
 
そして、衝撃のラストシーンへとストーリーは展開する。衝撃というよりも以外な展開といったほうが正しいかもしれない。
 
私は知らなかったのだが、この小説はドラマにもなっているようだ。
 
 
面白いと思った小説が映像化されてなんどがっかりしたことか。自分の中で描いたものとのギャップがあまりに激しいことが多いのだ。特に映画化されたものではその傾向がある。
 
もちろん映像化されても、小説とのギャップがなかったものもある。東野圭吾の小説では「容疑者Xの献身」だろう。小説を読んでいて、犯人のトリックを見破った読者はどれほどいただろう。それほどに見事なものだったと思う。
 
 
結局、この主人公たちは幸せになることができたのだろう。
 
最後の2行はなくてもよかったかなと思う。手品の種明かしをされたような感じがして。ふわっとした感じがして、「やっぱりあれって、あれだよね」と思える終わり方でも良かったのではないかと思った。